染色事業を通じて、お客様事業や社会に貢献するために。
▲丸京染色の前身澤田京染店の看板(昭和初期)
当社の歴史は、大正末期の1925年、初代・澤田実之助が岐阜市に「澤田京染店」を開業したことに始まります。当初は反物染色を主体にしていましたが、安定した品質と堅実な仕事ぶりが評判を呼び、やがて軍足の染色を多くご依頼いただけるようになりました。使用条件が過酷な軍足用の糸染色に求められる鮮明な色相、柔軟な風合い、高い堅牢性などを実現するべく、技術を磨いたことが当社の礎になっているといっても過言ではありません。
戦後、洋装化の進展に伴い、靴下をはじめとするニット糸の染色需要が急増。当社はより豊富な地下水を求めて1970(昭和45)年、現在の地に工場を新設しました。そして、既存の事業に取り組む一方、お客様のニーズに応える形でより高度で複雑な技術開発にも注力。その中で、特に自動車や電車、バスの座席シート、ソファなどに用いられるモケット生地の原料で「クリンプ(縮れ)糸」と呼ばれる特殊糸の染色技術を確立し、業容の拡大に成功します。
▲新社屋の竣工式の様子(昭和45年)
しかし、平成の時代に入ると、自動車軽量化の流れや時代の変化によって事業環境が大きく変化。その変化の中、当社は新たな経営課題への取り組みを始めます。一例として、長年にわたり培ってきた染色技術を生かし、アパレル分野に進出。糸から生地、製品まであらゆる種類・素材の染色はもちろん、シワ加工など他社では難しい特殊加工にも積極的に対応し、当社の存在価値を高める努力を続けてきました。また、工場機械設備を独自にカスタマイズできるエンジニアリング会社を傘下に置いていることも、当社の強みのひとつと言えるかもしれません。
現在では幅広い業種のお客様に、さまざまな染色加工サービスを提供させていただいています。より美しく、より丈夫に、より機能的に。創業以来90年以上にわたる歴史の中で培った染色加工技術とものづくり精神を大切に受け継ぎ、進化させながら、お客様事業の発展に貢献できるよう今後とも努めていくことが私たちの使命だと考えています。
色をつくる、染める、加工する。
大正14年 | 初代・澤田実之助が岐阜市に「澤田京染店」として個人創業。 |
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昭和初期 | 業容拡大に伴い、染色工場を開設。陸軍向け軍足の糸染色を手がける。 |
昭和36年 | 丸京染色株式会社として組織を法人化。代表取締役に澤田富一が就任。 |
昭和45年 | 工場を現在地・岐阜県羽島郡笠松町門間20に新設。 靴下用途や、スリッパ・カーテン・カーペットなどのインテリア用途の糸の染色をメインに手がける。 |
昭和50年頃 | クリンプ糸の染色技術を確立し、自動車や電車、バスの座席シート用途の糸染色に着手する。 |
平成初期頃 | アパレル分野に進出。染色技術・加工の開発に力を注ぐ。 |
平成10年頃 | ファッション性の高いシワ加工を施した生地染色の技術を確立。 |
平成11年 | 染色機械設備のメンテナンス会社を買収し、グループ会社として有限会社エム・ケイ・エンジニアリングを設立。 |
平成13年 | 第3代代表取締役に澤田博司が就任。 |